- 会期:2024年3月12日(火)~5月6日(月・休) ※展示替え 前期:4/7(日)、後期:4/9(火)~
- 時間:9:30 ~ 17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:月曜日(4/29(月・祝)は開館)
- 会場:国立歴史民俗博物館 企画展示室A
- 主催:大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館
- 後援:一般社団法人 日本色彩学会
- 所在地:千葉県佐倉市城内町 117
「色」をテーマに歴博所蔵の資料を展示した企画展です。
コンパクトな会場に「ザ・ニッポンの色」のエッセンスが詰まっていて、古墳壁画から近代の錦絵までさまざまな時代の色彩を楽しむことができます。
古代の器や勾玉・管玉は素材そのものの色をしており、日本の自然が生んだやさしくい味わいがあります。
古墳壁画から近代の錦絵まで、日本のさまざまな時代の色彩を楽しむことができます。
時代が下るとともに顔料や染料の技術が発展していくと美しさや華やかさがより追及され、独特の文様、装飾が文物をいろどるようになりました。
「平等院鳳凰堂斗栱(ときょう)彩色模型」には、今ではすっかり色あせてしまった寺院内部の色彩があざやかに復元されています。
同色の濃淡がグラデーションになった繧繝彩色(うんげんさいしき)は、紺丹緑紫(こんたんりょくし)の極彩色。
当時の人々が信じた極楽浄土のイメージに想像がふくらみます。
復元のために彩色の痕跡をトレーシングペーパーに写しとった白描画も展示されていて、後世へ文化遺産を伝えようとした技術者の熱意が伝わってきます。
変貌する日本の近代を描いた錦絵「開化絵」は、けばけばしいまでに強烈な色づかいです。
明治維新によって欧米の技術や文化が導入されると、錦絵には動物系のコチニールや合成染料の赤がふんだんに使われるようになりました。
文明開化のお祭りムードにわき立つ画面には赤がよく似合い、目を引くことから「赤絵」とも呼ばれました。
「色」をテーマに歴博所蔵の資料を展示した企画展です。
欧米に追いつこうと背伸びをしていた人々の姿が、新しい赤によっていっそう生き生きと見えてきます。
日本人と「色」とのかかわりを考えるきっかけにもなる展覧会です。